2021/10/02 12:03
こんにちは。サンキングレザークラフトの笠木です。
10月に入り、全国で緊急事態宣言が解除されましたね。
ようやく沖縄も活気が戻ってきそうな雰囲気です♪
さて今回は、以前SNSで発信した「サンキングレザークラフトはヌメ革を使った革小物のお店です」をテーマに書きます。
ヌメ革といっても、革好きな人以外はあまりピンとこないかもしれません。
皆さんが使用する一般的な革・レザーは、おそらくクロムなめしのものです。
現在、市販されている革製品の約85%がクロムなめし(コンビなめし含む)で製造されているそうです。
ヌメ革はクロムなめし革ではありません。したがって、ヌメ革は革製品の中では少数派です。
では、ヌメ革はなんなんだと。 ヌメ革はタンニンなめし革です。
先ほどから出てくる なめし(鞣し) とは、
動物の皮は、そのままでは腐敗したり、硬化したり製品材料には使えませんが、様々な方法で使えるようにする技術です。
鞣し方法は、大別してタンニン鞣しとクロム鞣しの2種類があり、その二つの特徴を活かすコンビ鞣しがあります。
クロム鞣しは、塩基性硫酸クロムを使用する1884年に実用化された比較的新しい鞣し方法です。
最大のメリットは、短時間で鞣すことができるため、大量生産ができること。
さらに、柔軟性、保存性、耐熱性、染色性に優れています。
タンニン鞣しは、植物の樹皮などにより抽出したタンニン(渋)を使う、古代より行われている最も古い鞣し方法です。
一方こちらは、鞣しに数ヶ月。手間と時間がかかります。
メリットは、革らしさや経年変化になるでしょう。
そして、ヌメ革はタンニン鞣し革に分類されます。
近年のヌメ革の定義は、牛のタンニン鞣し革で、最終仕上げを行わない革ということです。
(この定義も曖昧で、私がレザークラフトを始めた頃はタンニン鞣し=ヌメ革でした。)
写真は私が一年程使用している「ヌメ革のミニマルウォレット(プロトタイプ)」です。
メンテナンスはせず、無造作に使用しています。一年でだいぶ変色してきました。いい感じです。
ヌメ革は、染色・防水加工などされておらず、シミになりやすいし、傷も付きやすいけれど、
それでも、やっぱり、サンキングレザークラフトはヌメ革の革小物が大好きです。 つづく